犬のアトピー性皮膚炎とは痒みを伴う皮膚炎で多くは腹側の皮膚の炎症です。年齢は1歳から3歳までに発症し、犬種は柴、シー・ズー、ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバー、シェットランド・シープドッグ、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア、ダルメシアン、ボストン・テリアなどです。特に日本では柴犬とシーズーは多いのが特徴です。

発症初期は季節性があり春のみ痒みが出るなどしますが、時が経つと一年中痒みが出ます。好発部位は前肢、耳介部、目の周り、腹部です。アトピー性皮膚炎の厄介なのは一度発症していまうと完治が出来なく放っておくとどんどん痒みが激しくまたマラセチアや細菌などの二次感染が見られ病気の診断を複雑化します。

アトピー性皮膚炎
犬のアトピー大変良く出来ているホームページで以下も引用させていただきました。感謝

犬のアトピー性皮膚炎の診断

犬のアトピー性皮膚炎の診断は鑑別診断で確定していきます。1-3歳の痒みを伴う皮膚炎で犬種が上記の犬であれば70%がアトピー性皮膚炎であると私は考えます。しかし他の多くの疾患もアトピー性皮膚炎と同じ様なかゆみをがあるので鑑別していきます。
1.ノミアレルギー
ノミが皮膚に寄生して痒みを引き起こす皮膚病です。背中の皮膚や腰背部を中心に発症する場合が多く見られます。 アトピー性皮膚炎との鑑別診断は発症部位の違いとノミの継続的な駆除により痒みが止まります。
2疥癬(かいせん)
もっとも痒い皮膚病のひとつ。センコウヒゼンダニというダニが皮膚に穴を掘って寄生し、痒みを引き起こします。抵抗力の弱い子犬で症状が顕著になりやすいと言われています。検査しても発見するのがとても難しいため、アトピー性皮膚炎との区別がつきにくいと言われています。しかし疥癬の駆虫により痒みが止まります。
3犬毛包虫症
毛包内にニキビダニが住み着く病気です。皮膚に炎症が起こり丘疹(ブツブツ)ができます。人やほかのワンちゃんにはうつりません。ニキビダニの駆虫により痒みが止まります。
4膿皮症
皮膚に細菌が感染、増殖することで炎症がおこり膿胞(うみ)が形成されます。適切に治療すれば、約3週間程度で症状が改善されます。
5マラセチア
脂質を摂取して生きるマラセチアと言う真菌に感染する病気です。皮膚が赤くなり、痒みがあるのが特徴です。マラセチア用シャンプーで痒みが止まります。
6食物性アレルギー
ワンちゃんにとってアレルゲンとなる食材がある場合、それを食べることによって食物アレルギーが引き起こされます。食事の管理で痒みが止まります。
アトピー性皮膚炎
上記のいずれでもない場合に、アトピー性皮膚炎の可能性が高くなります。
いずれにしろ色々な疾患がアトピー性皮膚炎と併発したりすると診断までに相当な時間が必要なことを理解して下さい。

アトピー性皮膚炎と診断されたら、アトピー性皮膚炎と上手くつきあう方法を獣医師さんとよく相談して、どの程度症状を軽くできるのか、目標を設定するといいでしょう。

アトピー性皮膚炎の治療には、根気がいります。症状や治療法によってはある程度の費用もかかります。かかりつけの獣医師さんに生活習慣も含めてアドバイスしてもらいながら、治療を進めることが重要だと言えるでしょう。

犬のアトピー性皮膚炎の治療

食事療法

食事性アレルギーなどとの鑑別で必要な食事でアトピー性皮膚炎の栄養や痒みの管理にもちいられています。アトピーのときに推奨される食事内容としては、アレルゲンになりにくい原材料を使用していること、皮膚のバリア機能を維持するために必要な栄養素が十分含まれていること、炎症が悪化しにくい原材料を使用していること、などがあげられます。しかしあくまで症状の緩和でこれで完治する犬は食事性アレルギーでアトピー性皮膚炎ではありません。

シャンプー

マラセチアや細菌性皮膚炎の治療のほかアトピー性皮膚炎の管理に非常に重要な治療法です。

ステロイド

上記の疾患が除外されアトピー性皮膚炎の可能性が高い時には、獣医師はまずはステロイドを処方するでしょう。効果は抜群で痒みが止まります。最初は必ずステロイドでアトピー性皮膚炎の痒みを抑えまた抗炎症作用を期待してステロイドを使用します。しかしアトピー性皮膚炎は持続性疾患であるためステロイドを飲み続ける必要があります。ここで問題なのは皆さんも御存知のようにステロイドの副作用です。
ステロイドを飲み続けると必ず医原性の糖尿病やクッシングを発症します。ステロイドの長期連続投薬は非常に危険なことです。アトピー性皮膚炎が厄介な疾患であるのはここです。そこでステロイドを最小限に制限しその他の飲み薬や注射薬を併用します。

ステロイドの外用薬
スプレータイプの外用薬が良く効きます。内服薬に比べ外用薬は副作用が出にくいので、痒くなる前にスプレーするのがいいと思います。

抗ヒスタミン剤
痒みを抑えるために処方されることもありますが、犬ではあまり効果が一定でなく良く効く薬だとは言いにくいのが、現状です。

免疫抑制剤
商品名はアトピカです。犬用の内服薬です。投与の初めに軽度の胃腸障害。約7割で1が月後に効果を判定できる。

イヌインターフェロン-γ
ワンちゃんの体にやさしいアトピー性皮膚炎の新薬「イヌインターフェロン-γ」で、痒みの元となる“IgE”そのものを少なくするという方法も、アトピー性皮膚炎の体質改善にたいへん有効です。

減感作療法
皮下投与 約70%
完治が期待できる 軽度の皮膚の発赤、瘙痒、嘔吐、下痢
まれにアナフィラキシーショック

現在の獣医学ではアトピー性皮膚炎を完治する治療法がなく多くは、対症療法で症状をしずめワンちゃんの生活の質を上げる事に力点をおいています。今年の終わりか来年にはアトピー性皮膚炎の新薬が日本でも承認される予定です。しかしアトピー性皮膚炎は厄介な疾患であるのは事実で飼主さんと獣医師が十分に話し合って治療法を決めて下さい

以上アトピー性皮膚炎でした。2016年3月21日発展途上です。また追加してより良いページを目指します。