長崎市ひろせ動物病院の院長廣瀬です。今日は犬の脂漏性皮膚炎のお話です。

犬の脂漏性皮膚炎

日本では油性脂漏症がシーズーで多く見られます。油性のベタベタしたフケを伴う匂いの強い皮膚炎で頚部・腋窩、下腹部や大腿部の内側や尻尾などが好発部位です。厳密な脂漏性皮膚炎はこの皮膚病を指します。

犬の脂漏性皮膚炎原因

近年は、皮膚に常在しているマラセチアというカビ(真菌)の一種が発症に関与していることが認識されており、重要な症状の悪化因子と考えられています。マラセチアは脂腺から分泌される皮脂を栄養源としているため、皮脂の量が多くなるとマラセチアも増殖します。ここで少し皮脂について説明したいと思います。
皮脂は脂腺から分泌されますが、脂腺は手のひらと足の裏以外の全身の皮膚に分布して、毛穴の上部に開口しています。この脂腺が発達して多数集まった場所を先程の脂漏部位といいます。分泌された皮脂は皮膚表面で汗などの水分と混合して、皮膚表面をコーティングする膜を形成します。これを皮脂膜といいますが、弱酸性を示し殺菌作用を持つため、有害物質の侵入や感染防御に役立っています。

皮脂の成分の1つであるトリグリセリドはマラセチアなどの皮膚の常在菌によって遊離脂肪酸に分解されますが、この遊離脂肪酸が皮膚に刺激を与えることが 脂漏性皮膚炎発症の原因の1つと考えられています。また、増殖したマラセチア自体も皮膚に炎症を起こすと考えられています。

犬の脂漏性皮膚炎治療

マラセブシャンプー
マラセチアに対して効果のあるシャンプーを行います。抗真菌薬を経口薬を投与する方法もあります。マラセチアは完全になくなることはなく夏場やストレスがかかるときには再発しますので、シャンプーは再発時には欠かせません。また、良質な食事によりビタミンやミネラルを補給しストレスに強い皮膚を保ちましょう。

ステロイドの外用薬も人では有効であると考えているらしいです。
以上 

犬の脂漏性皮膚炎

でした。2016年3月21日