猫
こんにちは。長崎市で開業しています獣医師の廣瀬です。今日は猫の糖尿病について書きたいと思います。

猫糖尿病の概要

そもそも糖尿病とはいかなる病気なのかを述べます。猫の糖尿病とは、猫のグルコースの血中濃度が持続的に高い状態を指しその結果、尿の中にブドウ糖が混ざることを言います。

猫糖尿の症状

多くは高齢の猫(10歳以上)に発症してきます。

    多飲多尿

多くの高齢の猫は多飲多尿で来院します。多くの高齢の猫では多飲多尿は普通に見られる症状で鑑別診断がたくさんありますが高血糖で糖尿が出ていれば
糖尿病の確率が高くなります。

    体重の減少

たくさん食べますが体は痩せてきます。これも診断のヒントになります。衰弱する疾患は多いですがたくさん食べることは稀です。
甲状腺機能亢進症などにも多飲多尿多食は起こりますが運動状態が全く違います。糖尿病では不活発ですが、甲状腺機能亢進症では
運動が活発でイライラしていて落ち着きが無いのが特徴です。

    元気なく運動しないさらにケトアシドーシス

高血糖の状態を放置していますと最終的には糖尿病性ケトアシドーシスを引き起こすか糖尿病性衰弱で死亡します。

猫糖尿の検査と診断

血液検査

猫のグルコールの持続的な上昇特に空腹時の血糖値が継続的に高くなっていてる時は猫の糖尿病位を疑います。
しかしお薬やストレスによるもので一時的に高くなる時もありますから注意が必要です。
継続して血糖値の検査が必要になります。

尿検査

猫の尿中にブドウ糖が出る時には糖尿病として鑑別診断していきます。しかも尿中にケトン体が混ざるととても危険な状態ですので入院治療が必要です。

鑑別診断

高齢の猫には慢性腎疾患、甲状腺機能亢進症、クッシング症候群などとの鑑別が大切です。それぞれの疾患が独立して発症しているわけでなく合併していることもあります。

猫糖尿の治療

インスリン注射

ランタスのみが猫に有効な注射薬です。一日2回が標準ですが一回でもうまくコントロールできる猫はいます。最終的な目標は糖が尿に出てこない数値300mg/dlを
目標に投与していきます。勿論これ以下でも良いのですがオーバードーズによる低血糖には注意が必要です。

猫糖尿病の食事療法

食事療法はインスリン注射と同時に行います。また一日の食事の回数を分けて与えることが重要です。

体重が減少していると時には、ロイヤルカナンの糖コントロールやヒルズのm/dなどを与えてください。

逆に体重が増加している時にはロイヤルカナンの満腹感サポートやヒルスのW/dなどを使います。

猫糖尿病の予後

糖尿病猫の予後は、約70%は管理可能です。約30%が管理不可能となります。10歳で発症しても15歳の寿命まで生きられることもあります。

まとめ

猫の糖尿病は幅の広い疾患でそれぞれのおかれた状況でかなり違ったアプローチが必要な疾患で有ることがこのブログを書いていて強く感じました。
獣医師、飼主さん、猫がそれそれ一緒になって戦うべき疾患であることがよくわかりました。